何もしたくない日もある
何もしたくない日もある。しかし悲しいかな、腹は勝手に減ってしまう。嗚呼、早く義体化が普通になる世界線に行きたいものだ。
…。
現実逃避しても仕方ない。こういう時は何も考えず、ひたすら口に運び続けたら食べ終わっているようなものを食べるといいらしい。そのようなものは世の中に沢山ある。何なら自ら料理せずとも。牛丼、ラーメンなどの丼ものが最たる例だろう。チェーン店もたくさんあるし、選ぶのにも困らない、味も安定している。だがしかし、忘れないであげて欲しい、みんな大好きカレーのことを。
前置きが長くなったが、何もしたくない、やる気なんてこの世に生を受ける前に忘れてきた!という日にはカレーを食べるのだというエントリ。あぁ、あなかしこあなかしこ。
ひと通りしんみりしたら、とりあえず具材を好きな大きさに切り刻んでルクルーゼの鍋にぶち込み、弱火にかける。漂うのはそこはかとない闇鍋感と不安。
こいつを1時間くらい弱火で放置する。ここでやる気を無理に出して玉ねぎを飴色になんかしたらいけない。道半ばで生き絶えること必至である。放置している間はヒマを持て余すので、ご飯でも炊くのだ。テレビ観るのもいいし、スマートフォンをいじるのも良いだろう。炊けた米があるなら!パン好きとか、カレーにはナンとかいう輩は知らない。
無かったので、とうもろこしご飯が爆誕した。芯を一緒に炊くのが大事。とうもろこしは生のまま買ってきて、身を桂剥きしよう。とうもろこしを辱めてやるのだ。したらば、酒は好きなだけ、小さじ1くらいの塩も入れておく。水分は米1合あたり180mLになるように調節するが良いと思って生きている(酒も水分だぞ!)。あとはいつも通り炊くだけ。今回はルクルーゼの鍋を他の用途で使っているので、フライパンでやる。
さて、鍋を火にかけて60分くらい経った。当初の不安は忘れてしまうような出来で安心。このままでもうまいのだが(実際うまかった)、ゴールはここではない。もっと上を目指そうではないか。
カレールウを作る。白い粉(合法)を中火よりの弱火で炒る。焦がしたら、末代まで祟られる。
合法の粉です。
なんとなくキツネ色っぽくなったら火を止めて、カレー粉を入れる。
カレーの香りが立ってきたら、鍋からスープを入れてよく練る。ここでダマが無くなるまで練らないと粉っぽくなるぞ!自分はダマになったけど気にせず鍋に入れた。
油脂を使わないカレーの完成だ。夏バテしてても無限に食えるし、無限に食ったら死ぬ。
とうもろこしご飯に添えて…
何も考えずに食べられる食べ物(カレー)の完成である。何も考えずに食べて汗をかこう。食べたところで特に何か変わった感じはしない。
やることもないので最後に入れたものでも書くことにする。
- トマト缶ホール
- 玉ねぎ
- セロリ
- にんじん
- 茄子
- 鳥もも肉
- 生姜(すりおろす)
- にんにく一片(すりおろす)
- マッシュルーム
- 塩(完成時に0.9%の濃度になるように)
- コンソメ顆粒大さじ1
- 薄力粉大さじ3
- カレー粉大さじ2
指定以外は分量は鍋に入る分好きなだけ。鍋はルクルーゼとか、ストウブとか、アイリスオーヤマとか、あれとかこれとか、無水調理できそうなやつが良いみたいだ。ガラムマサラがあれば使ってたけど、無かったので使わなかった。セロリは好きだから入れた。爽やかな大人の風味が駆け抜けるとか抜けないとか。
一生の内の1食であるからして、食べ終わったところで何か変わった気はしないが、たしかに1食終えたという充実感はある。その勢いで皿だけでなく鍋も洗ってしまった。確かに、何も考えずに食べられるものを食べるというのは意外と効果があるのかもしれない。